双子が産まれる確率は?不妊治療は関係あるの?三つ子・・・七つ子まで解説

双子・三つ子、七つ子まで!多胎児が 産まれる確率は? 妊娠・出産準備

この記事では、双子・三つ子が産まれる確率を厚生労働省のデータを元に説明しています。毎年約100万件の分娩件数がある中で、多胎児が産まれるのは1万件程度、つまり1%の確率で双子や三つ子が産まれるということになります。

最近は不妊治療で双子が増えていると聞いたことがありますし、芸能人でも双子を出産しているケースを聞く機会が増えたように思います。みなさんも街で双子ちゃんを見かける機会があると思います。

双子・三つ子が産まれる確率は昔よりも多くなっているのか、不妊治療をすると多胎児になる確率は上がるのかも調べてみましたので、参考にしてみてくださいね。




総分娩数と、多胎児の分娩数

厚生労働省のデータを探すと、多胎児に関する統計がありました。

出典元:厚生労働省 平成30年 人口動態統計 
単産-複産(複産の種類・出生-死産の組合せ)別にみた年次別分娩件数

1995年から2018年までの分娩件数で、総数と多胎児の数が分かりました。

総分娩件数 多胎児 分娩件数
1995 1215174 10990
2000 1216168 12443
2005 1081393 12707
2010 1087149 10558
2015 1018022 10195
2018 928151 9745
  • こちらの数値は『赤ちゃんを産んだ母親の数』と考えたら簡単です。
    出生数とは違います。
  • 多胎児分娩件数は、双子・三つ子・四つ子など、複数の赤ちゃんを産んだ件数です。
おおよそ100万件の中から、多胎児が産まれるのは1万件程度…1%の確率なんですね!

双子・三つ子は昔よりも多くなっているの?

厚生労働省のデータには、双子・三つ子・四つ子…という多胎児の内訳の数字も記載されていました。

そこで、2003年から2018年までの、双子・三つ子が産まれる確率を表にしてみました。

双子の確率 三つ子の確率
2003 1.112% 0.025%
2004 1.140% 0.027%
2005 1.152% 0.023%
2006 1.137% 0.022%
2007 1.120% 0.020%
2008 1.038% 0.016%
2009 0.995% 0.014%
2010 0.956% 0.015%
2011 0.950% 0.014%
2012 0.983% 0.016%
2013 0.990% 0.015%
2014 0.991% 0.014%
2015 0.989% 0.012%
2016 1.012% 0.013%
2017 1.021% 0.015%
2018 1.036% 0.013%

双子は意外にも2003年~2007年が多かったですね。
決して双子が昔より増えたというわけではなさそうです。

ただ、2007年~2011年までは減少傾向にありますが、2012年以降は増加傾向にあります。10年前と比べると、割合は増えているようですね。

三つ子になると産まれて来る確率が0.01~0.02%の世界!
1万件に1件なんですね!

六つ子、七つ子も

データの中には四つ子、五つ子の分娩件数も掲載されていましたが、驚いたことに六つ子、七つ子のケースがありました。

五つ子はテレビで見たことがあるし、六つ子も『おそまつくん』で取り上げられていましたが、その上をいく七つ子が存在していたなんて・・・

七つ子は1995年に1件、2003年に1件報告がありました。

しかし、7人元気に産まれてきたわけではなく、3人出生・4人は死産、3人死産・4人は不詳と記載されていました。これはショックですね。みんな産まれて来ることは奇跡なんですね。

1995年 2003年 2006年 2009年
六つ児 1 1
2出生4死産 1
1出生5死産 1
七つ児 1 1
3出生4死産 1
3死産4不詳 1

不妊治療により多胎児を授かる確率は上がるの?

私自身は不妊治療により双子を授かることができましたが、周りの双子ママ友も不妊治療により授かっているケースが多いです。果たして不妊治療により多胎児を授かる確率は上がるのでしょうか?

これも厚生労働省のデータを探してみましたがなさそうで、その代わりに『公益社団法人日本産科婦人科学会』という組織の『ARTデータブック』に、ART(生殖補助医療技術)の治療を受けた人の中での多胎率が掲載されていました。

ARTとは・・・
 1)体外受精(IVF)、2)顕微授精法(ICSI)、3)胚移植(ET)、4)ヒト卵子・胚の凍結保存ならびに凍結胚移植等の技術に対する総称です。一般不妊治療で実施される人工授精では、精子だけを取り扱う技術になるので、ARTには含まれません。
出典元:日本受精着床学会

2005年~2018年までの、厚生労働省のデータを基にした多胎率と、ARTでの多胎率を比較した表がこちらです。

多胎率 ART多胎率
2005 1.18% 14.40%
2006 1.16% 12.10%
2007 1.14% 11.00%
2008 1.06% 6.60%
2009 1.01% 5.10%
2010 0.97% 4.70%
2011 0.96% 4.10%
2012 1.00% 3.80%
2013 1.01% 3.40%
2014 1.00% 3.10%
2015 1.00% 3.10%
2016 1.03% 3.20%
2017 1.04% 3.10%
2018 1.05% 2.90%

2005年~2007年までのART多胎率はなんと2ケタ!
2005年はおよそ7人に1人は多胎児を授かっていることになります。

2005年~2007年の全体的な多胎率が高めなのは、このことが影響しているかもしれませんね。

しかし2008年から2018年にかけてのART多胎率は減少しています。

それでも全体的な多胎率より倍以上の数値になっているので、やはり不妊治療をすると、そうでない場合よりも多胎児になる可能性が高いと言えると思います。

さらに、ARTは一般不妊治療は対象外ということで、私のように排卵誘発剤で双子を授かった例も数値には反映されていないようです。
実際の『不妊治療により多胎児を授かった』ケースは、上の表よりも多くなりそうですね。




最後にまとめ

  1. 双子が産まれる確率は約1%、三つ子が産まれる確率は約0.01%!
  2. 双子、三つ子が産まれる確率は昔に比べて多くなっているとは言えないが、過去10年間の推移を見ると増加傾向にある!
  3. 不妊治療により多胎児になる確率は、そうでない場合よりも高い
不妊治療で双子を授かる可能性は高くなるとなんとなく思っていましたが、実際に調べてみると、自然妊娠よりも想像以上に多かったです。
とはいえ約3%なので、33人に1人と考えるとやはり少ないです。